ケアマネジャーのやりがいとは?仕事内容や役割から考えてみる

ケアマネジャーのやりがいとは?仕事内容や役割から考えてみる

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大枝 洋子のアバター大枝 洋子 ケアマネジャー

ケアマネ歴12年、介護福祉士歴8年。居宅ケアマネや施設ケアマネを含み、これまで4回の転職を経験。成功した転職もあれば、失敗した転職ありました。そんな転職経験を活かすため当ブログを立ち上げました。ケアマネジャーのお仕事や転職をサポートするセミナーに多数登壇。ケアマネジャー情報雑誌に掲載実績あり。保有資格は、介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士、介護事務、ケアクラーク、他。現在は千葉県内の主任ケアマネジャーとして千葉県内の地域包括支援センターで働いています。

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護保険制度の重要なポジションであり、介護相談のプロとして活躍しています。ただし、業務の範囲が非常に広いため、彼らが具体的にどのような役割を果たしているのか、多くの人が正確に理解していないかもしれません。

今回は、ケアマネジャーが果たす役割や業務内容、そしてその仕事のやりがいについてご紹介したいと思います。

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目次

ケアマネジャー(介護支援専門員)の役割とは?

ケアマネジャー(介護支援専門員)の役割とは?

高齢化社会において、家族以外の社会的支援が必要な高齢者の介護問題に対応するために、介護保険制度が制定されました。しかし、一般の人々にとっては複雑でわかりにくい制度であるという問題があります。

そこで、介護保険制度を利用する方々に必要なサポートを提供することが、ケアマネジャーの重要な役割です。今回は、ケアマネジャーが果たす具体的な役割についてご紹介します。

ケアマネジャーは介護保険と介護マネジメントのプロフェッショナル

介護保険制度において、ケアマネジャーは専門家として、要介護者などからの介護上の問題について相談を受け、介護サービスを受けられるよう支援を行っています。

主な仕事としては、ケアプランの策定や自治体や施設との調整などが挙げられます。介護マネジメントのプロフェッショナルであるケアマネジャーが、地域の介護において重要な役割を果たしていることは間違いありません。

ケアマネジャーの仕事内容とは?

ケアマネジャーの主な業務は、利用者様との面談を通じて、ケアプランを策定し、できるだけ自立した生活を送ることができるようにサポートすることです。

一方で、役所や事業者との調整業務、受付業務、給付管理などもあり、対面での業務以外にも多岐にわたります。ここでは、ケアマネジャーが担う業務内容について、詳しく見ていきましょう。

ケアプランを作成する

ケアマネジャーの主な役割は、介護保険制度を利用する方々の要望や生活状況を理解し、ケアプランを作成することです。このケアプランは、介護サービス計画書として作成されます。

最初に、利用者様に対して困っていることや必要な支援を聴取し、問題点を抽出して課題を分析します。その結果をもとに、利用者様が必要なサービスを受けられるようにプランを作成し、目標を設定します。

サービス提供開始後は、定期的にモニタリングを行い、現在の状況や目標の達成度を確認しなければなりません。利用者様の状況や環境によっては、ケアプランを適宜修正する必要があります。

ケアプランを作成する

介護給付費の管理をする

介護サービスを利用する場合、サービスを提供した事業者は介護給付費を国民健康保険団体連合会に請求する必要があります。この介護給付費の支払いには、ケアマネジャーが担当する管理業務が含まれます。

その中でも、国民健康保険団体連合会に提出する給付管理表の作成は特に重要です。給付管理表とサービス提供事業者の明細書が審査された後に、介護給付費が支払われるため、この業務は必要不可欠です。

また、介護保険サービスでは、月ごとの利用上限額が要介護度に応じて設定されているため、この範囲内に収まるようにサービスを調整する必要があります。

介護給付費の管理をする

利用者様と事業者の調整役

利用者様とサービス提供事業者の間の調整をすることも、ケアマネジャーにとって大切な仕事の一つです。利用者様のニーズに合ったサービスを選択するために、事業者の選定を行う必要があります。

利用者様やご家族と面談して相談に乗り、ケアプランで定めた内容がスムーズに実行されるよう、事業者との調整を行います。また、必要な場合には、公的なサービス以外の社会資源もプランに反映させ、活用していくこともあります。

利用者様と事業者の調整役

要介護認定の支援を行う

介護保険制度は、利用者様が必要とする介護サービスを申請することで提供されます。要介護認定を受けるためには、まず自治体に必要な書類を提出する必要があります。

ただし、利用者様自身が書類を作成し、提出できない場合もあります。そのため、ケアマネジャーは利用者様に代わって自治体に要介護認定の申請を行うことができます。

要介護認定の支援を行う

ケアマネジャーが働く職場

ケアマネジャーは、利用者様が自立した生活を送るために必要な支援を提供する役割を持っていますが、実際にどのような場所で働いているのでしょうか。ケアマネジャーが勤務する場所は、利用者様の生活状況に応じて異なります。

ここでは、ケアマネジャーが働く3つの場所と、それぞれの場所での仕事内容について紹介します。

居宅介護支援事業所(居宅ケアマネ)

ケアマネジャーは、自宅で生活する利用者様を支援する場合、居宅ケアマネと呼ばれ、一般的に居宅介護支援事業所で働いています。この事業所では、ケアプランの作成やケアマネジメントに特化しています。利用者様が自宅での生活を継続できるように、訪問介護、訪問入浴、デイサービス、ショートステイなど多岐にわたるサービスを選択する必要があるため、多くの外部サービス事業者と協力することが重要です。

介護施設(施設ケアマネ)

ケアマネジャーは、介護施設で生活している利用者様を支援する専門家であり、施設ケアマネと呼ばれます。彼らは主に特別養護老人ホームで働きますが、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護医療医院、グループホームなどでも働くことができます。

施設内に入所している利用者様のケアマネジメントを担当し、施設内で提供されるサービスを中心にケアプランを作成します。ただし、居宅でのケアプランとは異なります。また、施設によっては、介護業務にも携わることがあります。

地域包括支援センター(主任ケアマネ)

ケアマネジャーは、上記の施設での勤務だけでなく、地域包括支援センターでも働くことができます。この場合、利用者様やそのご家族だけでなく、地域の住民全体を対象とします。

地域包括支援センターでの役割は、継続的かつ包括的なケアマネジメントを実施することです。地域住民からの相談に応じ、適切な支援につなげたり、地域で働くケアマネジャーの指導や教育を行ったりすることが特徴です。

ケアマネジャーになるために必要な資格はあるの?

介護施設や地域包括支援センターなどで働くケアマネジャーになるためには、どのような資格が必要なのでしょうか。ここでは、ケアマネジャーの資格を取得するための具体的な方法についてご紹介します。

ケアマネジャーとして働くには介護支援専門員の資格が必要

ケアマネジャーになるためには、必ず介護支援専門員の資格を取得する必要があります。そのためには、介護福祉士や社会福祉士、看護師などの指定された国家資格で5年以上の業務経験と900日以上の実務経験が必要です。つまり、これらの資格を取得しなければ、ケアマネジャーになることはできません。

また、試験に合格した後も、研修を受けて修了することが必要です。そして、ケアマネジャーとして登録され、資格証の交付を受けることで、ようやくケアマネジャーとして働くことができます。つまり、資格を取得するだけでなく、研修も受けて、登録と資格交付を受けることが、ケアマネジャーになるための必須条件となっています。

主任ケアマネジャーとして働くには主任介護支援専門員の資格が必要

ケアマネジャーの上位資格である主任ケアマネジャーになるためには、主任介護支援専門研修を受講する必要があります。ただし、都道府県や自治体によって受験要件が異なるため、注意が必要です。

一般的に、以下のような要件を満たすことが条件となっています。まず、専任のケアマネジャーとして通算5年以上かつ60カ月以上勤務した経験がある場合、あるいは専任のケアマネジャーとして通算3年以上かつ36カ月以上勤務した経験があり、そのうえでケアマネジメントリーダー養成研修を修了している場合です。

主任介護支援専門研修を受講するためには、所属する施設を管轄する都道府県や自治体が提示している要件を確認しておくことが重要です。要件を満たしている場合には、研修受講の申し込みを行い、合格することで主任ケアマネジャーの資格を取得することができます。

ケアマネジャーの仕事のやりがいとは?

ケアマネジャーの仕事のやりがいとは?

ケアマネジャーの仕事は、利用者様がより自立した生活を送れるように考慮しなければならず、決して楽な仕事ではありません。

しかし、利用者様の生活状況を改善する手助けができるため、やりがいのある仕事と言えます。以下では、ケアマネジャーの仕事における具体的なやりがいを紹介します。

ケアマネジャーが作成するケアプランが利用者様の生活改善に繋がったとき

介護を必要とする方やその家族の多くは、様々な不安や悩みを抱えています。そんな状況の方から相談を受け、聞き取りを行いながら、ケアマネジャーは最適なケア方法を考え、ケアプランを作成します。

適切な介護サービスを受けることで、利用者様やそのご家族の生活が楽になる、あるいは改善する可能性があります。利用者様の生活状況が、ケアマネジャーが作成したケアプランによって改善することは、ケアマネジャーの仕事のやりがいと言えます。

利用者様やご家族から感謝されたとき

ケアマネジャーは、利用者様やそのご家族が抱える生活上の問題に耳を傾け、ケアプランを作成する役割を担っています。そのケアプランが利用者様の心身の状態に改善をもたらし、利用者様やご家族から感謝されることがあります。このような反応を得ることで、ケアマネジャーは今後の業務に自信を持てるようになるでしょう。

大変な分、達成感は大きい

ケアマネジャーには、他の職種ではできない手続きや業務が多く、利用者様にとっては欠かせない存在です。利用者様の心身の状況が改善したり、家族から感謝されたりすると、ケアマネジャーとしての達成感を感じることができます。

このような達成感を感じることで、やる気やモチベーションの維持につながり、やりがいを感じる要因となるでしょう。

利用者様と直接やりとりするケアマネジャーはやりがいを感じられる仕事

利用者様と直接やりとりするケアマネジャーはやりがいを感じられる仕事

介護保険に関するプロであり、マネジメントのスペシャリストであるケアマネジャーは、高齢化が進む現代社会においてますます重要な役割を果たしています。彼らは利用者様やご家族の不安や悩みを聞き、その上で適切なサービスを提供できるようにケアプランを作成し、利用者と事業所の橋渡し役として重要な役割を担っています。

ケアマネジャーとしての仕事は、介護支援専門員の資格を取得することが必要ですが、その分、非常にやりがいを感じられる専門的な仕事でもあります。興味がある方は、ぜひケアマネジャーを目指してみてください。

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大枝 洋子のアバター 大枝 洋子 ケアマネジャー

ケアマネジャー歴12年。居宅ケアマネや施設ケアマネを含み、これまで4回の転職を経験。ケアマネジャーのお仕事や転職をサポートするセミナーに多数登壇。ケアマネジャー情報雑誌に掲載実績あり。現在は千葉県内の主任ケアマネジャーとして千葉県内の地域包括支援センターで働いています。

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